保護したねこは、りんごねこだった。ねこ社員「うーちゃん」とその相棒「ちゃま」との出会い

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「りんごねこ」をご存知ですか? これは、自走型保護猫カフェ「ネコリパブリック」がつくった言葉。 猫エイズウイルス(FIV)に感染したねこの愛称で、彼らへの偏見や差別をなくして譲渡率をアップさせたいとの思いから生まれました。

私たちトレッタキャッツは、りんごねこの思想や活動に共感し、応援したいと考え、りんごねこを「知って」「理解して」「大好き」になってもらう活動をしています。


「toletta with りんごねこ」プロジェクト

今回は、私たちがりんごねこについて深く知るきっかけとなった、元保護ねこで現トレッタキャッツねこ社員「うーちゃん」と、その相棒「ちゃま」との出会いについてのお話です。


保護を待たれていたうーちゃん

薄三毛のやさしい毛色をしたうーちゃんは、神奈川県のとある場所で野良ねことして暮らしていました。

餌やりボランティアさんから毎日決まった時間にごはんをもらいながら、相棒のちゃまを始めとする仲間たちと一緒に、気ままに過ごす日々。自由とはいえども、その暮らしは決して穏やかではありませんでした。気温が氷点下になる寒い日も、雨風が強く吹きつける日も、ずっと屋外で過ごさなければならないし、ケガをしたり病気になってしまうリスクも高いのです。また、うーちゃんたちのように人から餌をもらうなどして人馴れしているねこは、虐待などの人為的被害に遭いやすいケースもあるため注意が必要です。


野良ねこ時代のうーちゃん(左)と、相棒のちゃま


うーちゃんの相棒・ちゃま。野良ねこらしからぬ ふっくら体型!

しかし、すべての野良ねこを保護することは難しいのが実情。ネコリパブリックでも保護できるねこの定員が埋まっている状態でした。そのため、うーちゃんは地域のボランティアさんにお世話をしてもらいながら、機会があれば保護や里親への譲渡を願われていたねこだったのです。

相棒と一緒に、野良ねこからねこ社員へ

ちょうどそのころ、ねこを幸せにするサービスづくりに取り組み始めたトレッタキャッツ(旧名:ハチたま)では、よりねこに寄り添った開発を行うべく、オフィスにねこ社員を迎えようとしていました。入社してもらいたいと考えたねこ社員像は、以下のようなもの。

・保護ねこであること
・夜は人がいないオフィスでも大丈夫なように自立した大人ねこであること
・ねこ社員同士で助け合っていけるように仲良しの2頭組み

上記の希望を聞いたネコリパブリックは、ぴったりのねこ探しを開始します。うーちゃんたちに毎日餌を与え見守ってくれていたボランティアさんと情報連携し、彼女たちのことを私たちに紹介してくれたのです。たくましく生きながらも、毎日どこへ行くにも一緒なほどに大の仲良しであるうーちゃんとちゃまは、私たの探していたねこ社員像にぴったりでした。彼女たちの様子を聞いたり写真を見たりして、2頭に強く惹かれた私たちは、正式に保護を依頼することにしたのです。


野良時代からいつも一緒。とても仲良しなうーちゃんとちゃま

保護して判明した「猫エイズウイルス感染」

うーちゃんたちの保護を依頼するとき、ネコリパブリックからいくつかの条件が提示されました。それは、ねこが不幸にならないために必要な環境や、一緒に暮らす人間の心構えを問うもの。その1つに、「保護してみて病気が判明するかもしれないが受け入れられますか?」という確認がありました。もしも保護した後でねこに重大な病気が見つかっても、一度保護したねこを再び外へ戻すことはできません。ねこを保護することは、そうした責任を伴うのです。


保護された直後の2頭。はじめてのケージに困惑気味

これらの条件を受けて、トレッタキャッツ社内でも議論が交わされました。さまざまな意見がありましたが「世界中のねこを幸せにすることを目標にしている私たちが、目の前のねこを幸せにできないでどうする」という結論に至り、最終的に保護の意志を覆すことはありませんでした。


次回は、入社後の2頭の暮らしについて。りんごねこのうーちゃんと、そうではないちゃまの暮らしとは?

こちらの記事は、弊社が以前運営していた「toletta mag.」に2019年3月27日に公開された記事を再編集したものです。

発行・編集:株式会社トレッタキャッツ

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