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ねこのライフステージごとに飼い主が知っておくべきこと|後編:中年期〜高齢期

獣医師が監修しました
工藤 綾乃 先生

獣医師

 ねこのライフステージ

ねこは人よりも早く年齡を重ねます。その一生は、Kitten 子猫期、Young adult 青年期、Mature adult 中年期、Senior 高齢期の4つのステージに分けられます [1]。それぞれのステージに合わせて食事や生活環境に配慮し、ねこの健康をサポートしていきましょう。

 

子猫期から青年期の注意点については、ねこのライフステージごとに飼い主が知っておくべきこと|前編:子猫期〜青年期でご説明しました。まだお読みでない方は、ぜひはじめに前編をお読みください。後編では、中年期〜高齢期のねこと生活する上で知っておくべきことをご紹介していきます。

 

Mature adult 中年期:7~10歳

基本的にはYoung adult 青年期と同じように、日々の健康ケアの継続が大切です。

この時期から、ねこの体や行動に年相応の変化が表れはじめます。それぞれの変化に対して、ねこのストレスを少しでも減らせるよう、工夫して健康をサポートしましょう。また、食事は年齢に合ったフードを選び、健康診断で特にリスクの高い病気があれば、その病気に配慮したフードを選びましょう。年齢とともに運動量や基礎代謝が減ると、同じ食事量でも体重が増えていきます。体重が増えることで生活習慣病になるリスクが増えてしまいます。

●注意したい病気:関節炎、歯周病、肥満による生活習慣病

上の表に挙げた変化は関節炎や歯周病が原因かもしれません。足腰の関節が痛むとグルーミングが思うようにできず、運動が億劫になります。

また、歯周病が進むと食事をしづらくなり、栄養不足や体調不良につながる恐れがあります。症状が深刻になる前に適切なケアができると次のSenior 高齢期をより健康に過ごせるでしょう。

また、肥満が原因となる生活習慣病として糖尿病が挙げられます。糖尿病は重篤化すると命に関わる病気です。また、治療にはインスリンの注射や規則正しい食餌など飼い主のケアが非常に重要です。そのほか、肥満によって膵炎や肝臓胆嚢の病気、尿石症のリスクも増えてきます。これらの病気を予防するためにも、肥満になる前に日々の体重管理を心がけましょう。

 

Senior 高齢期:11歳~

高齢になり、Mature adultの時期よりも加齢性の変化が目立つようになるでしょう。日々の健康ケアは継続しつつ、加齢性変化に応じた丁寧なサポートを心がけましょう。健康診断の頻度も半年おき程度に増やすとより効果的です。腎臓病などの加齢性の病気は早期発見・早期治療が大切です。

●注意したい病気:腎臓病、甲状腺機能亢進症などのホルモンの病気

年齢とともに体が衰えていき様々な病気になりやすくなります。特に、ねこは腎臓病になりやすい動物です。腎臓病になってもねこの生活の質を保つためには、深刻化する前からうまくケアを続けることが大切です。

その他にも、甲状腺機能亢進症やそれに伴う高血圧や心臓病もかかりやすくなります。

体の色々な場所で腫瘍が発生することもあります。日々の食事量や飲水量、排便排尿の変化に注意しながら、昔との変化を比べてみると良いでしょう。

高齢になると、体のさまざまな場所で不調がおきやすくなります。ねこの年齢を把握し、ライフステージに合ったケアを続けることで、ねこが快適に過ごせるようにサポートできるといいですね。 

 

参考文献:

1. 2021 AAHA/AAFP Feline Life Stage Guidelines. Jessica Quimby et al. J Feline Med Surg. 2021 Mar;23

監修者

工藤 綾乃 先生 (獣医師)

札幌出身。地元の北海道大学を卒業後、関東の動物病院で勤務。腫瘍症例の治療に携わるなかで、より効果的な治療を見つけたいと考え、現在は麻布大学博士課程に在籍中。ねこと暮らしながら実験漬の日々を送っている。専門や興味のある分野は、がん、麻酔・集中治療、野生動物臨床など。